019.デザインは制作途中で寝かせるべし!

頭の中の「思い込み」を開放してみよう

思い込みをして突っ走っていないか、そもそもこの方向性で合ってたか、という確認をするため、ある程度まで作ったら寝かせてみましょう。

熟成させる、とイメージされた方、違います。何年寝かしても熟成はされません。(流行りが変わって、それがウケる、ということはあるかもしれませんが)

作っている時は、それに見慣れてしまっているので、それを正解だと思い込んでしまうからです。

・あしらい(装飾パーツ)の付け方
・全体のバランス
・実はヌケ落ちしていた情報

これらを後日見ると、改善点などに気づくことができます。

そのまま続けると、もう後戻りができなくなり、結果としてまったく別のモノを作り直さなければならないはめになります。

時間のロス、気力も下がてしまいます。

日を置いてあらためて見直す、ということをしてみてください。そこで、それが良いか悪いか、改めて判断できるでしょう。

018.デザインソフトがクラッシュした時に前向きになれる考え方

作ったモノそれ自体はダメになるが…

アプリケーションやパソコンの具合でクラッシュすると、作ったモノは一瞬で無駄になってしまいます。

やり直しをしなければならない場面は、私も過去に何十回も何百回もありました。

今でこそAdobeさんの努力のおかげで無くなりつつありますが、キャンバス上でデザインと戦いつつ、クラッシュに怯える日々。

こまめな保存をすれば良いのですが、集中し過ぎて忘れる、またはデザイン制作のリズムを乱すから、私はこまめな保存ができませんでした。

それ以外にも、単純にクライアントさんからのダメ出しによる作り直し、などもあるでしょう。せっかく作ったのに…と思ってしまいます。

そんなやり直しをしなくてはならない時に、こう考えると前向きになります、

作ったものは無駄になったが、それを作ったことでスキルは蓄えられた。

表面は無駄になっても、内面は無駄にはなっていないのです。

 

驚異の時短を感じることが大切

試しに、まったく同じものを作ってみてください。

さっき一時間かかったのなら、おそらく次は30分も掛からないで作れるはずです。

そこに、感動してください。一時間が半分以下になった、と。

同じものを作ったから、ではありますが、最短距離でそれぞれの要素を作れたはずです。
反復したことで最短距離で行ける方法を手にした、ということに加え、「デザインの引き出し」が確実に増えています。

前述の通り、私はたくさんやり直しをし、「最短距離」をたくさん習得したため、作業スピードは速くなりました。

とはいえ、これを進んでやる、ということはせずに、こまめな保存はしましょう。

017.Illustratorをいきなり触ると…だいたい失敗します

Illustratorより前に、やるべきことをやろう

よく、デザインソフトでいきなり作りはじめる人がいます。そしてパソコンの前で良いデザインが浮かばない、と唸っています。

これは一見近道のように見えて実は無駄が多く、効率が悪いやり方です。

IllustratorにしろPhotoshopにしろ、InDesignにしろ、これらを使うから「デザインを作れる」ということではないからです。

順序を考えてみましょう。

目的に沿って表現したいモノが先にきて、それを「清書」するのがデザインソフトです。

・目的となる情報の整理
・作りたいものをイメージする
・それをとにかく感じたまま紙に汚いラフを一分以内に描く
・最低でも三パターンは作る
・やっとIllustratorをさわる

この流れでデザインを着手すると、時間のロスも少なくて済みます。

家を建てる前に設計をする」のと同じイメージです。

きちんと設計して、それをCADで図面に落とし込んで、何が必要か建材や部材を拾いだして、それらを組み立てる、と一連のプロセスがあるのと一緒です。

Illustratorやデザインソフトを触って不安を解消したい、その気持ちを抑えて、前段階の準備を万全にしましょう。

 

イメージが浮かんだ「その一瞬を逃さない」ことが大切

イメージが突然降ってくる、ということが稀にあります。

そんな時こそ、すぐに「手描きラフ」です。

センスのあるなしで、降ってきやすい降ってこない、ということではないです。

あなた自身が今までに、見たり、書いたり、感じたり、共感したり、感動したりしたものが、何かの拍子に突然降ってきます。

それはあなただけのオリジナルで、誰にもマネのできないモノです。そこにセンスという秤は存在しません。

まずは汚いラフを感じたまま描いてください。誰も見ませんので自由に。

 

それを後から法則に則って清書し、さらに仕上げるのがIllustratorなどのデザインソフトです。

順番を間違えず、イメージが降ってきた瞬間を逃さず、お客さんがハッピーになるようデザインを作っていきたいですね。