007.「すべての虚飾を捨て本質を追及せよ」by千利休

広告デザインの本質とは?

「すべての虚飾を捨て本質を追及せよ」。
これは、千利休の言葉だそうです。

この言葉をデザインの場合に置き換えてみましょう。

広告のデザインの本質は、「見る人の近い将来がハッピーになるためのきっかけづくり」です。
ですので、そこにウソや過剰な表現をしても、それは見る人が結果としてハッピーにはなりません。

そして、デザインそれ自体にしてもそうだと思います。

極端な装飾やあしらいは必要ないのです。

 

デザイナーの役割とは?

私たちデザイナーは以下のことが役割だと考えます。見る人が結果としてハッピーになるだろう手立てを、

・気づかせるために目を引かせ、
・共感を呼び、
・ベネフィットを明確にして、
・その内容がしっかりと伝わるように情報を整理して、
・理解しやすいような導線をレイアウトする

ことです。

決して、テクニックに溺れてはならないし、かっこつけてるだけのものであってもいけません。

制作を進めていくと、どんなデザイナーでもスキルやセンスの見せどころとばかりに、本来不必要な欲が出てきます。

なので、
そもそも、この広告の目的は何だったっけ?
と、一旦最初に立ち戻ることをしましょう。

カッコいいデザインそれだけで、見る人の近い将来はハッピーにならないのです。

006.デザイナーは皆、隣の芝が青く見えるもの

自分のデザインを他者と比べて凹む場合の対処法

自分の作ったデザインに自信が持てなくなる瞬間は多々あります。

少しデザインすることに慣れてくると、特に他人のデザインを見た時に、「自分はまだまだ、、、」と不安に襲われる事が多いのではないでしょうか。隣の芝は青く見える、というやつです。

・なんでこんなふうに作れるんだ?
・どうしたらこういう表現ができるんだ?
・自分のは素人感丸出し…
・かなわない…

実際、私もそうでした。

ここでとっておきの対処法をお伝えします。こう考えると楽になります。

あなたがそう劣等感を感じているならば、他の人もあなたのデザインを見て劣等感を感じているはず。

実はこれ、本当にそうです。
なぜなら、デザインに正解はないからです。

 

どんなデザインのプロだって悩む

プロだって人間ですから迷いもあります。
これでいいのか?ホントはもっと違う表現ができたのではないか?…など。

では、できるだけ悩まないようにするためにどうするか。

・ターゲットをはっきりさせる
・目的をはっきりさせる
・ゴールを明確にする
・クライアントとイメージを共有する

しっかりとした下準備こそが解決の近道です。ここの差だと思います。

念入りに下準備を行えば、不安は少なくなっていきます。

 

岡本太郎さんの言葉を借りると…

岡本太郎さんは著書の中でこんなことを言っています。

自分を他と比べるから自信というものが問題になってくるんです。
実力がない?けっこうなことではないですか!

失敗を重ねて身につけていく、という考え方です。失敗を自分で感じて吸収しなければ、次に繋がりません。

比べるのではなく、劣等感に支配されるのではなく、未来の姿も含めもっと自分のことを信じていいのだと思います。

005.行動に移してもらうためのデザインとは?

「目立たせる」だけでは行動しない

広告や宣伝のデザインでは、「無意識の相手に対し、それを目に飛び込ませる」というのは大切なテーマです。

単にそれだけで良いかというとそうではありません。

 

目に飛び込ませる→人の心を動かす→実際に行動に移してもらう

 

目に飛び込ませたその後のことまでを整理して考える必要があります。

 

実感する→行動に移る

体験価値や共感を呼び起こしましょう。

人に何かをしてもらおうと思って無理に強制をしても、人は動いてくれないものです。

どうしても売りたい商品があると、その熱意から文字を大きくしたり、目立つようにしてしまいがちです。これは逆効果になってしまう恐れもありますので注意しましょう。

 

大切なのは共感を呼ぶようにすることです。

 

一番共感を呼びやすいのが「口コミ」です。

口コミを集めると、だいたいの場合において「ビフォーアフター」が入っています。

・「これを使ったら私もそうなれるかしら?」
・「この人もこうなったんだから、私もこうなれるはず!」

など、自分の近い未来がハッピーになる姿を思い浮かべてもらうようにデザインで表現すると、行動してもらいやすくなります。

 

導線をしっかりとデザインする

共感を呼んでも、申し込みの行動を取りにくいデザイン設計だとお客さんは離脱してしまいます。

 

【チラシの場合】

・連絡をしやすいか(電話番号・メールアドレス・QRコードの記載)
・連絡先は見やすく適切な位置にあるか
・信頼性(WebサイトURLや会社住所の記載など)はあるか

…など

 

【Web(LP)の場合】

・お悩みの共感と解決の流れができているか
・CTA(コール・トゥ・アクション:申込ボタン周辺にある、最終行動を起こしてもらうための情報)は適切か
・申込ボタンの色やサイズは適切か

…など

 

きちんと情報を整理して、適切な位置に、適切な表現で導線デザインをしていきましょう。