039.掴むデザインなのか、それとも引き寄せるデザインなのか

広告のデザインには「掴むデザイン(プッシュ型)」と「引き寄せるデザイン(プル型)」があります。

マーケティングで言う「プッシュ型」と「プル型」と同じで、

 

・強く押すタイプ=「掴むデザイン」
・見る人の意思決定に頼る=「引き寄せるデザイン」

 

に分けられます。

「掴むデザイン」の例は以下のようなものです。

プッシュ

ターゲットを掴むための勢い、攻めの姿勢、主張したいことをメインに大きくハッキリと、そしてくっきりとさせて分かりやすくしています。

分かりやすく言葉で表現すると「来い!」です。

 

それに対し「引き寄せるデザイン」は以下のようなものです。

プル

こちらは控えめな表現になっています。

見る人の心を揺さぶり、自分から少しずつ近寄って行きたくなるような興味関心を喚起させ、繋がりや信頼関係を作っていくような、雰囲気重視のデザインです。

言葉で表現すると「どう?いい感じでしょ。来てみたら?」です。

 

どちらの方が優れている、ということはありません。

「今」何が必要なのか、「今後」どうしていくのか、の戦略的なところをしっかりと意識して適切に方向性を選んで効果を発揮させましょう。

 

038.「外枠」に頼ると開放感がなくなる

広告やポスター、またはDMチラシなどでよく見かける「外側を枠で囲う」デザインですが、目的に合った意味のある枠である以外、安易に枠で囲うことはあまりオススメしません。

紙面はスペースに限りがありますので狭く、外枠を入れることで中身の要素全体をさらに縮小しなくてはならないからです。

また、せっかくのデザインを閉じ込めてしまうことにもなります。

 

「外側を枠で囲う」理由で多いのは、

・目立たせたい
・引き締めたい
・間を持たせたい
・単調に変化をつけたい

です。

例えば以下のような感じです。

囲う1

一見上手くいっているように見えますが、この広告のデザインの目指しているモノや世界観と合っているでしょうか?

連想をしてみると、以下のようなことが考えられます。

 

・洗顔 → さっぱり → 開放的な気分
・花をあしらっている → 花 → 外
・モデルさんの表情 → 満足感

 

このように考えると、枠を使って全体を引き締めたり閉じ込めたりする事は、このデザインには適していません。

 

では、枠で囲うのをやめてみるとどうでしょう?

以下のようになります。

囲う3

こちらの方が目指す方向に合っていますし、世界観を壊していません。

開放的で自然な感じになり、目も疲れません。

 

何か物足りない、目立たせたい、と思って安易に外枠を追加する前に、目的や世界観を壊さないかどうかをよく検討してみましょう。

 

037.写真の横幅が足りない時の対処法

素材サイトから目当ての写真をダウンロードしてチラシを作ろうとした時、横幅が足りなくて困ったことはありませんか?

例えば以下のような場合です。

キリヌキ1

一見、上手くいっているようにも思えますが、肝心な「サラダ」が文字で隠れてしまっています。

また「主役」が、写真なのか文字なのか分かりません。

サラダバーの宣伝なので、ここはサラダをきちんと主役にしたいですね。

 

その場合は、思い切って背景をなくし、主役のサラダのみをキリヌキしてしまいます。

キリヌキ2

キリヌキすれば、配置やサイズの大小が自由自在になりますので、余白を作ろうと思えばいくらでも作れます。

サラダがきちんと主役になり、文字情報も見やすくスッキリしました。

 

また、背景には雰囲気の合うテクスチャや素材をあててみると良いです。

キリヌキ3

このような感じで、キリヌキをすると自由度が上がり、主役を引き立てやすくなるのでぜひやってみてください。